「面接官コラム」は、実際に面接官を担当する社員が就職活動についてお話する連載企画です。今回は人材開発室 室長である川井が、メンバーズの「コアバリュー(共通価値観)」についてお話しします。このコラムを読んで、選考中もしくは内定先の企業のコアバリューと自身の価値観とが一致しているか確認してみてはいかがでしょうか?

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自身と組織のコアバリューの一致

前回は「ミッション」の重要性についてお話しましたが、今回は「コアバリュー(共通価値観)」についてお話したいと思います。コアバリューはあらゆる活動の根幹になっているものであり、基本的にはミッションもそれに則ったものとなっているので、コアバリューへの共感度は前回お話したミッション共感度と同じくらい重要な採用基準です。つまり優秀な方であってもコアバリューにマッチしているかどうかで判断されることになります。

そもそもコアバリューは直訳すれば「中心的な価値観」を意味します。これを企業におきかえて考えてみると「ミッション・ビジョン実現のために組織が持つ共通の価値観」と理解した方がわかりやすいかと思います。コアバリューが組織に共有化されていると、メンバーが日々の業務の中で判断に迷うことがなくなります。例えばGoogleでは企業価値の1つとして「革新性」を位置づけているので、リスクを恐れず日々新しいテクノロジーを創出するということが、社員1人1人にとって当たり前の行動規範になっています。

組織のコアバリューと一致しない価値観を持ったメンバーが入社するとどういったことが起きるのか想像してみましょう。簡単にいうと、そのメンバーが判断して行動したことについて、他のメンバーが違和感を持ったり、逆に他のメンバーが当たり前のように行っていることや発言したことが受け入れられないという極めて「居心地の悪い」状態になります。そして組織がうまく機能しなくなり成果にもつながりにくくなります。例えば「挑戦」というコアバリューが共有されている組織に、「失敗するのが嫌なので自分自身の能力を超えるような業務にはそもそも取り組まない」というメンバーがいたとすると、このメンバーは周囲から評価されないどころか、反対に「なぜチャレンジしないのか?」と疑問を持たれるような存在となってしまい、チームとしてうまくいかなくなります。

コアバリューは深く根幹的な価値観なので、環境が変わればすぐに変化するというようなものでもなく、あくまで合うか合わないかというものです。ましてや価値観に良し悪しはありませんから、無理をして合わせる必要もありません。そのため、自身のコアバリューと一致しているコアバリューを持つ組織を見つけて属すことがとても重要になってきます。

メンバーズのコアバリューとは?

メンバーズが掲げるコアバリューは「貢献」「挑戦」「誠実」「仲間」の4つです。ここで皆さんに考えていただきたいのは、皆さん自身のコアバリューが本当にメンバーズの4つのコアバリューと一致しているかどうかということです。そのためにここからはメンバーズのコアバリューについて1つずつ説明していきたいと思います。なお採用においては4つのコアバリューのうち「挑戦」に力点を置いていますので、コラムでは他の3つに比べてより詳しく説明したいと思います。

貢献:周囲に対しての役立ち

まず初めは「貢献」です。ミッションでCSV経営を世の中に広めていくということを掲げている通り、我々は本業を通して社会に貢献する、顧客の発展に貢献したいと考えています。仕事をする上での内的動機は人によって違うものです。誰よりも高い業績をあげて一番になることが喜びの人もいれば、難しい課題を解き明かすことがやりがいの人もいます。メンバーズの「貢献」というコアバリューは、社会や顧客、またチームや仲間など他者のために役に立ちたいという気持ちが仕事をしていく上でのモチベーションに強く繋がっているということを意味しています。働く動機は1つではありませんから、こういった「貢献志向」がその人の動機に占める割合が高いと捉えるのが正しいでしょう。

ちなみに毎年新入社員に対して実施している「新入社員『働くことの意識』調査」(日本生産性本部調べ)によれば、2000年までは一貫して5%程度しかなかった「社会のために役に立ちたい」という項目の回答率が2000年を境に急増し、東日本大震災を経た2012年には15%まで上昇しています。若者の貢献志向は高まっているのですが、「就業観に関する調査」(2012年リクルートワークス研究所調べ)によれば、若者はこの社会貢献意識を仕事以外に求めている傾向が強いようです。人生の中でかなり多くの時間を占める仕事において貢献志向が発揮できないということは非常にもったいないことだと思っています。我々は、自分の為だけではなく、社会に役立つことやクライアントワーク(顧客がいる仕事)が好きな人の集団でありたいと思っていますので、貢献意欲の高い人を求めています。それが我々のミッション実現に繋がると考えています。

挑戦:大きな成果と成長を得るための意思

2つ目のコアバリューは「挑戦」です。我々は失敗を恐れずに挑戦する組織でありたいと思っています。ただこのコアバリューは分かりやすい反面、定義が曖昧なために具体的な取り組みをすり合わせてみないと、どのレベル感の挑戦であるのかわかりません。例えば一人暮らしをすることが挑戦だと認識する人もいれば、そうではない人もいます。人によっても挑戦の認識は違うのですり合わせが必要になります。メンバーズではその挑戦がどれほどのリスクをとることに繋がるかということを一番の軸として考えています。一般的にはもちろんローリスクハイリターンが良いと思われますが、可能性は極めて低いです。実際はやはりどれほどリスクをとるかによってリターンの大きさも変わってきます。世界的に有名な社会文化的、道徳的、宗教的、政治的価値観を各国で調査している「世界価値観調査(World Value Survery)」によれば、日本人は「自分は冒険やリスクを求める」のカテゴリーに70%強の割合の人が自分は当てはまらないと回答しており、この数値は世界でトップに位置しています。若者に限らず日本人全体でリスクを避けようとする傾向が世界で際立っているので、実はこの「挑戦」というコアバリューを持っている人はそう多くないのが現状だと思っています。

組織にとっての分かりやすいリスクテイクは大きな投資だと思いますが、個人単位で見るとどうでしょうか。この場合、いかに「大きな成果と成長を獲得する」というリターンを得るかにフォーカスした方が考えやすいと思います。社会人になると学生時代には想像出来ないくらいに同期とも差がつきます。普通に与えられた業務をこなしていても一定の成果はあがり、ある程度のところまでは成長するとは思いますが、成長スピードは遅くなりますし、速い段階で伸びは止まります。それでも構わないという人はルーチンワークを反復する仕事を選んだ方が幸せです。ルーチンワークではない創造的な仕事にマニュアルは存在しないので、皆さん一人一人が、Try & Errorを通じて経験を積みながら成果に繋げ、成長し進んでいくしかありません。この際に発生するリスクは「失敗」です。誰しも失敗するのは嫌だと思いますが、だからといって失敗しない範囲の仕事しかしなければ失敗から学ぶことができませんので大きな成果も早い段階での成長もありません。自分にとっては成功確率が低い難易度の高いミッションに挑み、あらゆる創意工夫、試行錯誤を繰り返して高い成果を生み出し自分自身の成長を加速させるという志向や習慣が不可欠です。我々は、挑戦すること、失敗から学ぶこと、変化を好むことができる組織でありたいと思っており、新しいことや困難なことに果敢に「挑戦」するというベンチャースピリットを体現するコアバリューを持った人材を求めています。それがイノベーションを生み、社会の変革を促し、我々のミッション実現を支えるエンジンとなると思うからです。

誠実:自身や社会に対して正面から向き合う

3つ目のコアバリューは「誠実」です。我々は仕事ができるとか能力が高いとかそういうこと以前にその人が人間的に信頼できるかということが重要だと考えています。それは自らに対しても、仲間に対しても、顧客や社会に対しても正直に向き合って力を尽くすスタンスの持ち主であるかということです。驚くことに16新卒への調査では、68.2%の学生が就活で嘘をついたことがあると答えています。(株式会社ディスコ調べ)残念なことに、確かに我々と正面から向き合ってくれない学生やそもそも就活自体に向き合わずに逃げてしまう学生もいます。そうした学生は面接や面談で、事実とは反することを言ってしまったり、相手や物事の本質を深く理解することを放棄し、表面的なコミュニケーションに終始するということが習慣化してしまっているように感じます。

そして、この習慣は社会人になってからも継続されることがほとんどだと思っています。人生を大きく左右する就活において簡単に嘘をついてしまうような人は入社してからも嘘をつくことに抵抗がないでしょうし、一生に一度しかない新卒の就活に真摯に向き合えなかった人が50年も続く日々の業務に正面から向きあえるとは思っていません。こうした背景から我々は就活中に事実と反する発言をした人については発覚した時点で不合格としたり、就活にあまり真剣に取り組んでいない学生を高く評価しません。メンバーズでは自分自身や社会に正面から向き合いベストを尽くせる人材を求めています。会社としての利益も勿論重要ですが、我々は利益よりも人として何が大切か分かり合える集団でありたいと思っています。そうした誠意が仲間や顧客との間に信頼を生み、我々のミッション実現を加速することになるとも思うからです。

仲間:異なる個性を持ったメンバーとのチームワーク

最後のコアバリューは「仲間」です。もちろん社員の仲は良いのですが、このコアバリューの意味するところは単に仲が良い仲間ということではなく、「チームワーク」ということです。違った個性や特性を持った人たちがチームとして成果をあげていくのがメンバーズのやり方です。日々トレンドが移り変わり、ものすごいスピードでテクノロジーが進化するデジタルマーケティング業界において、すべての領域における知識を持ち、アップデートし続けるのは困難を通り越して不可能な状態になっています。全体を俯瞰して浅く広く理解することはできますが、そうした浅く広い知識・スキルで高い成果をあげることは容易ではありません。また人には得手不得手という側面もあります。不得手は克服していくべきなのかもしれませんが、あまりに不得手を克服することに固執するあまりに良さを生かしきれないのでは意味がありません。我々は得手不得手や凸凹があっても周囲と協力しあいながらチームで成果を出すことを大切にしたいと思っています。仲間を信頼し、仲間と助け合いながら難易度の高いミッションをクリアしていく方が、顧客により大きな付加価値を提供するのに有効だと思うからです。

さいごに

「貢献」「挑戦」「誠実」「仲間」というメンバーズの4つのコアバリューについてみてきました。皆さんはいくつ一致していたでしょうか? また繰り返しになりますが、我々は採用においてコアバリューへの共感度をとても重要視しています。それはもっと言えばコアバリューの一致です。皆さんの中にこれらのコアバリューがあるのであれば、これまで歩んできた人生の中で、「貢献」「挑戦」「誠実」「仲間」を体言する言動があったはずです。何かを決断するとき、判断するとき、どういう基準で決めてきたのか振り返ってみてください。きっとそういったコアバリューを持っているか分かると思います。

就活では、どんな仕事がしたいのか、どうなりたいのかを分からないと悩みつつ模索することにエネルギーを使いがちですが、自分自身がどういった価値観を持っているのかを知ることもとても重要です。一般的には自己分析ということになりますが、自己分析が行動特徴レベルで終わっていることが多々ありますので、その行動の背景にある価値観はどういったものなのか掘り下げてみてください。そして面接では皆さんの根っこの部分を聴かせてください。

※所属、役職などは公開日時点のものです。